原米洲の人間国宝に関して
人間国宝と言われる原米洲
現在は、2代目の原 孝洲が父親でもある初代「原 米洲」の
唯一無二の無形文化財指定の伝統技法を受け継ぎ、木目込み人形を製作・販売していますが、
その初代 「原 米洲に関しての情報」 と 「原 米洲作の雛人形」 を少しご紹介しましょう。
原米洲は人間国宝などと言われますが、 ”俗にいう” とか ”通称” ですね。
正式には、「重要無形文化財の各個認定保持者という認定を受けた人」ということです。
原米洲が『胡粉仕上げ』という技術を確立して、「重要無形文化財」の認定を受けた人形師ということです。
「胡粉仕上げ」に関してはあとで説明しています。
原 米洲について
没年月日:1989/10/21
分野:工芸, 工芸家 (工,人形)
国指定無形文化財の人形師原米洲は10月21日午後2時50分、
心不全のため東京都台東区の自宅で死去した。
享年96。
明治26(1893)年7月18日、栃木県宇都宮市に生まれる。
本名原徳重。
宇都宮商業学校を卒業して18歳で上京。三世玉秀(沢栗長五郎)の門下生となり、
その師であった二世玉秀(沢栗元次郎)や三浦銀次郎にも師事して、
江戸初期から作例の現れる伝統工芸である胡粉仕上の人形を修得する。
大正11(1922)年、米洲と号して独立。
御所、木目込み、武者、おやま、三つ折れなど多くの種類の技法を持ち、
木彫を主とした人形の頭造りを得意とし、桐塑、紙などを応用する多彩な手法を用いるが、
特に人形の肌に胡粉を塗ってつやを出す「胡粉仕上げ」に長じ、
昭和41年、人形師では初めて国の無形文化財に指定された。
同48年、パリ、ニースにおける日本の伝統工芸展に出品、
56年、オーストラリアでの日本伝統工芸展に出品するなど海外展へも参加し、
パリ人類学博物館、スウェーデン極東美術館などにも作品が所蔵されている。
出 典:『日本美術年鑑』平成2年版(254頁)
登録日:2014年04月14日
更新日:2023年09月13日
引用元 東京文化財研究所
原米洲の雛人形
千葉県の「船橋郷土資料館」に展示されている原米洲作の雛人形
2022年に船橋市民の方からの寄贈により展示された原米洲作の七段飾りの雛人形
この原米洲作の七段飾りの雛人形は45年以上前の作品です。
2023年に新たに寄贈された原米洲の立ち雛人形
なぜ、栃木県生まれの原米洲が船橋市の郷土資料館に米洲作の雛人形が展示されているのか?というと、
原米洲は以前に船橋市の宮本で人形製作をしていたことがあったそうなんですね。
それで、原米州は船橋市ゆかりの人形師だということで、市民が寄贈してくれた原米洲作の雛人形を展示しているようです。
引用元 船橋市の郷土資料館
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九州国立博物館に展示されている原米洲作の雛人形
原米州は明治26年(1893年)栃木県宇都宮市に生まれ、
昭和41年(1966年)には人形を仕上げる際に使う原米洲氏独自の技法、
「胡粉仕上げ(ごふんしあげ)」が”無形文化財”に指定されました。
そして、平成元年(1989年)に96歳で亡くなりました。
原 米洲の作品には皇室に献上された御所人形(ごしょにんぎょう)もあり、
国内を始めパリやスウェーデンの美術館にも展示されています。
この原米洲作の雛人形は、「九州国立博物館」に個人の方が寄贈したものです。
●原米洲作の人形の特徴
木目込み(きめこみ)人形と呼ばれる形式をもちいています。
「木目込み」とは、木彫りの人形に金襴(きんらん)などの切れ地をはり、
その端を彫った溝に埋め込んで衣装とした人形で、江戸中期ごろから作られています。
雛人形には、原米洲独特の技法である「胡粉(ごふん)仕上げ」や「笹目(ささめ)」が施され、
優しさの伝わってくる表情をしています。
衣装は桃山時代の衣装をもとに作られ、塗りも江戸時代以来の伝統的な技法をもちいています。
お顔の表情が特徴的で、原米洲得意のかわいらしい童顔です。
原米洲の木目込み(きめこみ)人形
引用元 九州国立博物館(平成20年)
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原米洲が人間国宝と言われる米洲の確立した技術
Q.胡粉仕上げ(ごふんしあげ)とは?
A.胡粉(ごふん)は、平安時代から? 室町時代から? 諸説あるようですが、要は日本の古来から使われているということですが、
牡蛎(かき)・蛤・ほたて等の貝殻を粉にしたもので日本画などにも使われます。
その胡粉(ごふん)にお湯で溶かした “にかわ” を混ぜたものを数十回、きめ細かく吹き付けをして人形の肌を仕上げます。
胡粉は温度や湿度に敏感に反応し、季節によってはせっかく塗ったものがひび割れることもありました。
それをどんなときにもひび割れることなく、美しく仕上げるための独自の技術を米洲が確立したのです。
この独自の技術が、”無形文化財”に指定されたわけですね。
この技術によりお人形の輝くような透明感のある白い肌が完成します。
Q.笹目(ささめ)技法とは?
A.これも原米洲が考案した面相の技法。
原米洲作の人形の目や眉は、一筆描きではなく、笹の葉の葉脈のような数十本ものごく細い線で描き入れられています。
3〜5種類の濃淡の墨を使い、「面相筆」と呼ばれる極細の筆を使って何本もの細い線を重ねて目全体と瞳を描いていきます。
なんと、片目だけで50本以上の線を入れます。
墨の色だけでも数種にも及ぶこの手間と高い技術が、繊細で優美な人形の表情を創りだしているんですね。
雛人形に限らず、こういったものって値段が高いよねー。と思っている方も多いかもしれませんが、
やはりこれだけの素材にこだわり、手間暇をかけて、なおかつ最高の技術で仕上げられるものですから、
正直言って、こういった日本が誇る伝統文化は値段なんて付けられないものかもしれませんね。
後継者がおらず、どんどん無くなってしまっているものも多いと聞きます。
雛人形、木目込み人形といった文化も末永く続いてほしいものですね。
人間国宝と言われる「原米洲」の技術が継承されている
原 孝洲の木目込み雛人形を見てみる!
原 孝洲の木目込みひな人形の品質について
原孝洲のお人形は1点1点手作りです。
ですので、すべてのお人形は少しずつ風合いが異なります。
墨の濃さや筆の運びなどからくるお顔の表情の違いや、
衣裳では、同じ反物であっても裁断する場所によって多少の絵柄の出方が異なったりします。
機械で製作したような、均一した大量生産したような、そんな商品ではない、
美術品のような、芸術品のような作品のおひなさまの雛人形
世界にひとつしかない、そんな心のこもったお人形それぞれの個性をどうぞお楽しみくださいませ。
創業明治四十四年、無形文化財の技術を継承した人形師「原 孝洲」
子を想う親の気持ちは、いつの時代も変わりません。
日本の伝統文化をいつまでも守り続けてゆく
五色株式会社「原 孝洲」の雛人形・五月人形をぜひ手にとってみてください。
きっと、ご家族みんなの心が和むことでしょう。
日本全国及び海外へも配送可能です。